スケッチブックを持ったまま

ゆっくり ゆっくり あるいてこ

殿堂ゼロ 大地サイクリカ

昇る落日

殿堂ゼロ 大地サイクリカ
3 x ヒラメキ・プログラム
2 x 蒼狼の大王 イザナギテラス
4 x 蒼狼の始祖アマテラス
3 x 龍素記号Sr スペルサイクリカ
3 x 飛翔龍 5000VT
1 x 水上第九院 シャコガイ
3 x とこしえの超人
3 x キャディ・ビートル
4 x フェアリー・Re:ライフ
4 x 桜風妖精ステップル
4 x 母なる大地
2 x スターダム・オウ禍武斗
1 x リブロッコ・タンク
2 x 龍罠 エスカルデン/マクスカルゴ・トラップ
1 x 勝熱と弾丸と自由の決断


殿堂ゼロの想定環境や大まかな考え方は、下記記事や動画を参照のこと

殿堂ゼロのすすめ 2022年-2023年版

殿堂ゼロダーツデリート

殿堂ゼロのすすめ番外編 〜ジャックオービーメイカー〜

殿堂ゼロ王決定戦(YouTube)

【DMゼミ】殿堂ゼロ王決定戦デッキ全公開&スタートWINスーパーデッキ『深淵の邪襲』解説SP!!(YouTube)


さてこの環境における『大地サイクリカ』の強みは

①メタカード(《とこしえの超人》《ベイB セガーレ》など)を積めること
②メタカード対策(《タケノコ道中ヒアウィ号》《勝熱と弾丸と自由の決断》など)を積めること
③上記を両立しながらループに入る速度が最速3ターン、安定4ターンと遅くないこと

の3つである。

ただし燦然と輝く殿堂ゼロ環境トップ『鬼羅.Star』は、メタカードを展開しつつフィニッシャーである《「正義星帝」〈鬼羅.Star〉》によってリソースを伸ばしながら更に展開・攻撃してくるデッキであり、《タケノコ道中ヒアウィ号》を用いてメタカードを除去してループを通す戦略は後手に回り通用しない。

同じく殿堂ゼロ環境で睨みを効かす『ジャックオービー』は、ループだけではなくメタカード対策も止めてくる強靭無比のフィニッシャー《十番龍 オービーメイカー Par100》を《とこしえの超人》や《ベイB セガーレ》などの他のメタカードも絡めつつ最速2ターン目に展開してくる。

これらのデッキを苦手とする『大地サイクリカ』はそれだけで環境内で評価を落とすことになる。
今回の構築では、最初に挙げた『大地サイクリカ』の強みを維持しつつ『鬼羅.Star』や『ジャックオービー』に対して真っ向から撃ち合えるように組んでみた。


・カード解説


4 x 母なる大地
4 x 蒼狼の始祖アマテラス
3 x 龍素記号Sr スペルサイクリカ

ループパーツ

説明不要と言いたいが、従来の構築でループパーツ兼盾回収枠として採用されている《マーシャル・クロウラー》の不採用については説明したい

《マーシャル・クロウラー》を用いたループルートは、メタカードを貫通するのが強味ではあるが、《マーシャル・クロウラー》が今のメタカードにたいして強いか疑問符がつく。
昔の《爆鏡 ヒビキ》《異端流し オニカマス》《音奏 プーンギ》等のメタカードが主流だった時代ならともかく、今のメタカードの主流は《検問の守り 輝羅》《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》《とこしえの超人》であり、そもそも《マーシャル・クロウラー》を用いてもループに入ることはできない。

そのため枠の圧縮も兼ねて盾回収枠を後述する《リブロッコ・タンク》に入れ替えた。

《音奏 プーンギ》に関しては『赤白轟轟轟』や『鬼羅.Star』などのメタビート系のデッキを中心にまだ採用されているが、《ヒラメキ・プログラム》+ 《龍素記号Sr スペルサイクリカ》によってアクセスできそれらのデッキへのメタカードとして採用した《飛翔龍 5000VT》によって対処できるため問題はない。


3 x ヒラメキ・プログラム
2 x 蒼狼の大王 イザナギテラス
1 x リブロッコ・タンク
2 x 龍罠 エスカルデン/マクスカルゴ・トラップ

ループ補助枠

従来の構築では《ヒラメキ・プログラム》と《龍罠 エスカルデン/マクスカルゴ・トラップ》の採用枚数は2が多いが、この構築ではそれぞれ1増やしている。これらのカードを《母なる大地》と絡めることで3ターンループへの成功率を上げるためである。

この環境での先行3ターン目《蒼狼の大王 イザナギテラス》→《ヒラメキ・プログラム》→《龍罠 エスカルデン》はあまり強くなく、《蒼狼の大王 イザナギテラス》→《母なる大地》→《龍罠 エスカルデン》→《ヒラメキ・プログラム》→《蒼狼の始祖アマテラス》→《ヒラメキ・プログラム》→《龍素記号Sr スペルサイクリカ》と3ターンループに入る動きの方が強い。
《ヒラメキ・プログラム》からの部分はマナに《蒼狼の始祖アマテラス》や《龍素記号Sr スペルサイクリカ》が落ちれば《母なる大地》の2枚目でもいい。

また前述したように《龍罠 エスカルデン》の枠を1枠、《リブロッコ・タンク》に変更した。見る範囲が異なるが、どちらも擬似2ブーストとなるカードであるためこのデッキでの使い勝手はそう変わらない。ただ盾は減るためメタビート対面での安易な《蒼狼の大王 イザナギテラス》→《ヒラメキ・プログラム》は避けた方が良い


1 x 水上第九院 シャコガイ

フィニッシャー枠。

《水上第九院 シャコガイル》をフィニッシャーに採用している理由は、《原始 サンナップ》 等のマナをアンタップするカードを採用する必要がなくなり、ループルートは《ステップル無限ブースト》覚えるだけになりループの難易度が下がるためである。

このフィニッシャー枠に汎用性を求めるなら《奇天烈 シャッフ》も選択肢になる。
《龍罠 エスカルデン》《蒼狼の大王 イザナギテラス》《蒼狼の始祖アマテラス》《龍素記号Sr スペルサイクリカ》を《母なる大地》用いて出し入れする事によって複数回行動する分にはマナを確保でき、そのターンでフィニッシュできなくても《飛翔龍 5000VT》+《とこしえの超人》+《キャディ・ビートル》+《奇天烈 シャッフ》のロックによって複数ターンに分けてフィニッシュすることも可能。

殿堂ゼロ環境トップには《奇天烈 シャッフ》で対処可能だが、それ以外のデッキには取りこぼしもあったりプレイの難易度が上がったりするため採用する場合しっかり練習した方がいい。



4 x フェアリー・Re:ライフ
4 x 桜風妖精ステップル

初動枠。

『赤単轟轟轟』『赤単轟轟轟』などの刻んでくるアグロやメタビートにはトリガーブーストとなる《フェアリー・ライフ》の方が強いが、それ以外のデッキには1ターンでも耐えれば《飛翔龍 5000VT》による切り返しやループが間に合うため受けトリガーとなる《フェアリー・Re:ライフ》の方を採用した。《桜風妖精ステップル》は言わずもがな。

3ターンループにはブーストを複数枚使うため本来であれば9〜10枚欲しいが、今回は擬似初動としてカウントできるメタカードとの兼ね合い、前述した新しい3ターンループの開拓によりこの枚数とした。



3 x キャディ・ビートル
3 x とこしえの超人

メタカード枠

《キャディ・ビートル》の枠は、本来であれば『赤白轟轟轟』『鬼羅.Star』などのメタビートにも後手からでも対策できる《ベイB セガーレ》の方にしたかったが、『ジャックオービー」』の《陰陽の舞》 によって対策されるため泣く泣く《キャディ・ビートル》にした。ブーストのマナ域とも被るため使いにくいカードではあるが、『ジャックオービー』に対してはピカイチの性能がある。

《とこしえの超人》は、『赤白轟轟轟』『鬼羅.Star』などのメタビートデッキには刺さりにくいが、『ダーツデリート』『銀河転生』や環境外のコンボデッキに強かったりと《キャディ・ビートル》の補完になりやすいため採用した。

枚数配分が中途半端になっているのは、上記の通り《とこしえの超人》が環境上位への通りがイマイチなのと、対『ジャックオービー』を考えると《キャディ・ビートル》の枚数が欲しかったため3:3とした。


3 x 飛翔龍 5000VT
2 x スターダム・オウ禍武斗
1 x 勝熱と弾丸と自由の決断

メタカード対策枠

従来の構築では最初の強みの部分で紹介した《タケノコ道中ヒアウィ号》が採用されるのが一般的であるが、今回の構築では役割を《スターダム・オウ禍武斗》と《飛翔龍 5000VT》に分ける事で不採用とした。

《タケノコ道中ヒアウィ号》は欲しい対面に対して間に合わず切り返しもしにくい、それに対して《飛翔龍 5000VT》は能動的に使いにくいもののコスト軽減による切り返し性能は『赤白轟轟轟」や『鬼羅.Star』などのメタビートに対してピカイチで、後続も止めてくれるのでそのターン中にループに入れなくても問題はない。

《スターダム・オウ禍武斗》は《飛翔龍 5000VT》が面に対しての制圧はピカイチだが能動的には使いにくいため、小回りが効きやすい追加のメタカード対策として採用。4→6の動きやステップル無限ブーストの補助にもなるため使わない対面でマナに切っても役割を持てる。

《勝熱と弾丸と自由の決断》は、4マナで二面処理、相手の《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》等の非クリーチャーメタカードの処理、そして《蒼狼の始祖アマテラス》から唱えられると痒いところに手が届くカード。
前述したようにフィニッシャーの枠に《奇天烈 シャッフ》を採用する場合は、味方のクリーチャーに対する擬似SA付与、《禁断〜封印されしX〜》の封印を処理→ 《マクスカルゴ・トラップ》による《伝説の禁断 ドキンダムX》 除去ができるのも頭に入れときたい。


・対面解説

ジャックオービー

《ベイBジャック》が絡む先行2ターン目《十番龍 オービーメイカー Par100》は無理だが、《とこしえの超人》 +《キャディ・ビートル》によって相手の《十番龍 オービーメイカー Par100》の着地を防ぎ、こちらの除去札によってループを通す動きを狙う。

《とこしえの超人》 によって相手の《ダンディ・ナスオ》からの《陰陽の舞》 展開、《ソイソイミー》からの3コスGR展開を止めれるが、《ベイBジャック》を絡めた1コスクリーチャーからの《十番龍 オービーメイカー Par100》展開は止めれないため《キャディ・ビートル》は必須。

《キャディ・ビートル》は《十番龍 オービーメイカー Par100》展開は止めれるが《ソイソイミー》からの3コスGR展開は止めれず《級原始 サンマッド》 を用いた除去によって強引に突破される可能性があるので、《とこしえの超人》+《キャディ・ビートル》の盤面を狙いたい。


鬼羅.Star

先行2ターン目《ヘブンズ・フォース》《エヴォ・ルピア》《「正義星帝」〈鬼羅.Star〉》展開は無理だが、相手のメタカード展開や攻撃を《飛翔龍 5000VT》によって切り返しループに入るのを狙う。

相手側も《「正義星帝」〈鬼羅.Star〉》を出した返しに《飛翔龍 5000VT》出されてもそのターンでループに入られなければ、返しに《ジャミング・チャフ》を投げるなど手もある。また中途半端に刻むのではなく《「正義星帝」〈鬼羅.Star〉》 + 《CAPTEEEN <ヘビポ.Star>》の盤面を作り盾を殴りに行く、返しで《飛翔龍 5000VT》投げられてもジャスキルの対面を作るなど抜け道はある。

ただし相手が《飛翔龍 5000VT》を掻い潜ろうと慎重に手札や盤面を揃えるように立ち回れば、こちらも盤面を整えて先出し《飛翔龍 5000VT》で勝てたりするので一概に対策されてるとは言えない。


ダーツデリート

《禁断〜封印されしX〜》を積んでない分、《禁断〜封印されしX〜》積んでるデッキに比べて《ラッキー・ダーツ》→《オールデリート》が通ってしまうのは弱いところ。

昔の構築に比べれば、《とこしえの超人》や《キャディ・ビートル》などのメタカードも積めるようになったのでやり易くはなったが、相変わらず運が大きく絡むのは昔と変わらない


銀河転生

《とこしえの超人》や《キャディ・ビートル》によって遅延し先にループに入る。除去札を入れてる構築も多いが、除去したそのターンにループに入ることはほぼないため先にループに入れることが多い。


赤白轟轟轟

《ベイB セガーレ》+《タケノコ道中ヒアウィ号》の時代だとかなり有利な対面であったが、《“轟轟轟”ブランド》が絡んだ場合の打点生成能力が『鬼羅.Star』より早くトリガーが《フェアリー・ライフ》ではなく《フェアリー・Re:ライフ》なのも相まって《飛翔龍 5000VT》の切り返しが間に合わない時もありやや不利対面。
また先行2ターン《ヘブンズ・フォース》絡めての《“轟轟轟”ブランド》展開は『鬼羅.Star』と同じく無理である。

ただ《“轟轟轟”ブランド》を絡むの少しでも遅ければ《フェアリー・Re:ライフ》なのが逆作用して《飛翔龍 5000VT》の切り返しが間に合いやすい。『鬼羅.Star』と比べてリソースが乏しいデッキなので《ジャミング・チャフ》をキープするのも難しく通ればひっくり返しやすい。



・終わりに
Q.なんで黒木氏は殿堂ゼロのデッキ大地サイクリカしか触ってないの?
A.

真面目な話しをすると、最初の強みで書いたようにメタカードとメタカード対策を両立できるため。

ただ単にメタカード対策を積むだけだと、メタカードを除去した返しに相手に先にループに入られる事も多い。結局メタカードの保険がないと、メタカード対策は機能しにくい。

殿堂ゼロ環境は最速1〜2ターンでゲームを決めるデッキとメタカードを複数枚用いるデッキと両極化しがちである。
前者は鋭い槍すぎてメタカードを投げられるとポキっと折れやすい。後者はデッキパワーが低すぎてメタから少しズレたら踏み潰されやすい。

大地サイクリカはそれらと比べると中途半端なデッキではあるがバランスが良く対応力がある(気がする)デッキなので好んで使用してる。