スケッチブックを持ったまま

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バイスDDZ期のvault大会まとめ

2011/03/20〜06/24

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かつてバイスで相手の呪文を引き抜きクリーチャー効果の対象に選ばれない時空の支配者が出てきて文字通り環境を支配する時期がDMにはあった。

俗に「バイスDDZ期」と言われた環境は、2011年3月19日発売の「覚醒編 第4弾 覚醒爆発(サイキック・スプラッシュ)」に始まり、同年6月24日に発表された「超次元バイス・ホール」+「時空の支配者ディアボロス Z」のプレミアム殿堂コンビを含む大量殿堂によって終焉する。

バイスDDZ期は古き良き時代であったと語られる事が多いが当時の資料を元に語られる事は少ない。
それは当時のDM界隈の情報発信を担っていたほろのブログ「古本屋」が既に閉鎖してしまっている事が大きいのだろう。

そこで筆者はvault大会のヒストリーと当時のCSの結果を知らせるまとめブログや個人ブログなどの情報を頼りに当時のメタゲームや変遷をまとめてみる事とした。

(ちなみに筆者は当時、vault大会どころか対戦ルームで対戦をしたことがないROM専で、DRすら開かれてない片田舎で少数の友人DMPと環境トップよりちょっと下のデッキを回しながら、vaultのブログ情報欄を覗いて「古本屋」と「田園補完計画」の更新を待ち望みにするというDM環境であった。)

目次

  • 「バイスDDZ期」年表

  • 3月

  • 4月

  • 5月

  • 6月

  • 最後に

  • バイスDDZ期」年表

    3/19「覚醒編 第4弾 覚醒爆発(サイキック・スプラッシュ)」発売
    3/20 「覚醒編 第4弾 覚醒爆発(サイキック・スプラッシュ)」のカードがvault大会で使用可能に
    5/1 第4回関東cs
    5/4 第1回浜松cs
    6/12 第1回金沢CS
    6/15 「エピソード1 ファースト・コンタクト」のカードがvault大会で全て使用可能に
    6/19 日本一決定戦
    6/24 「超次元バイス・ホール」+「時空の支配者ディアボロス Z」のプレミアム殿堂コンビを含む大量殿堂の発表
    6/25 vaultの新殿堂の対応

    3月

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    今日のvault大会では新カードは発売日の前日あたりから使えるが、当時の大会ヒストリーの試合を見るに発売日の次の日の20日から使えるようになったのだろう。
    ということでvault大会においてバイスDDZ期は3/20からスタートとなる

    DDZを獲得した次元系は
    当時不滅オロチのブーストギミックとして広く認知されていたエマタイ+社や当時4枚積めたミルアーマやラブエルフィンなどの呪文コストの軽減カードから次元呪文、特にDDZを出せるバイスホールとガードホールに繋げる4cDDZ(3/27 vault大会 準優勝)
    従来のハッスルエンジンからアドバンテージを広げるタイプ(3/22 vault大会 準優勝)に加え、アヴァラルド公+メビウスチャージャーによってハンド補充とブーストをする呪文を軸に添えたネクラ次元(3/21 vault大会 優勝)
    などが開拓されて結果を残していった。

    また当時トップメタの一つであった不滅オロチは青白緑のカラーリング(3/20 vault大会 優勝)がテンプレであったが、DDZという優秀なフィニッシャーを取り込むために黒のパワーカードを入れた4c不滅オロチが開拓されてこの時期から主流になっていく。(3/30 vault大会 3/31 vault大会 優勝)
    DDZが出せるバイスホールやガードホールに加え、ミラーの防御手段や展開手段であるオロチを落とせてミラーに強いロストソウル、ハンデスの量は少なくセルハンデスであるもののDDZを除去できるガンヴィート・ブラスター、ドラヴィタホール+母なる紋章+時空の不滅ギャラクシーによってアクセスしやすく不利な盤面を流して相手の次元展開を防ぐバルカディアスなどの黒のカードが投入された。

    4月

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    4月の初旬はそれらの次元系統のデッキタイプに対して、呪文メタであるゴーゴンシャックやガイアクラッシュ・クロウラーを積んだ青黒メルゲ(4/1 vault大会 4/4 vault大会 4/6 vault大会 優勝)やホーガン(4/7 vault大会 4/9 vault大会 4/10 vault大会 優勝)が躍進した。

    白青緑から4cが主流になった不滅オロチもこの時期安定した戦績を残しているが、4月環境で頭一つ飛び抜けていたのが黒緑速攻であった。
    黒緑速攻は古本屋管理人のほろが4月で3回vault大会を優勝(4/18 4/20 4/25)するなど、4月のベスト総数21、優勝8回と不滅オロチをベスト4総数では僅か、優勝回数では3引き離し堂々のトップとなった。
    ほろも早い段階から(半ばこれに勝るデッキタイプなどないと言った感じではあったが)関東csは黒緑濃厚と述べるなどこのデッキタイプの当時の安定感と強さが伺える。

    4月は黒緑速攻、4c不滅オロチ、ホーガン、青黒メルゲ、4cDDZの5つを軸に環境が進んでいったが、下旬にかけてドロマーハンデスがベスト4以上(4/23 vault大会 優勝 4/26 vault大会 準優勝)にちらほら見かけるようになり復活を果たす。
    DDZとそれ以上のフィニッシャーであるラストストームが出るまでの不滅オロチとドロマーの相性関係はハンデスされてもトップで返せていたが、ラストが出てからはそれまでの時間がすっぱりなくなった
    そして黒緑との相性関係は後攻を取ると不利ではあったが先攻を取ればミルアーマの存在から有利に戦えた。他のデッキが先行を取っても黒緑相手に不利だった事を考えるとこれはドロマーの利点であった。

    このようにして4月は終わり第4回関東csの5/1を迎えた。

    5月

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    このような環境の中迎えた関東csであったが結果は1位と2位をドロマーを占める事となった。

    【結果】第4回関東CS(5/2)

    ベスト8までに不滅オロチは一人もおらず、結果を知らせるまとめサイトでも不滅オロチが結果を残さなかったことに対して意外にもと書かれ、参加していたプレイヤーの一人も不滅オロチがトップメタで一番多いと予想していたように、この結果は予想外と受け取ったプレイヤーは多かったのではないかと思う。
    不滅オロチを初期から練りこみこの関東csに持ち込んだ土浦の強豪プレイヤーさっぴーはもう消えてしまったブログ「あいかみ」の第4回関東csのレポにおいて「大蛇が最強だと思ってた、読み違えた」と述べその結果を悔やんだ。

    【結果】第1回浜松CS(5/4)

    続く浜松csでなんとか準優勝をし体裁を保った不滅オロチであったが、環境の主導権をドロマーと黒緑に明け渡し2番手の地位まで後退していく。

    5月初期の2つのCSが与えた結果は大きく環境はドロマーと黒緑の2つを軸としたものへと移行していく。5月のベスト4総数ではドロマーが4分の1以上を占め2位の黒緑速攻を大きく引き離したが優勝回数では互角と接戦したものとなった。

    その中で、5/7のエリア代表決定戦関西エリア、5/8のエリア代表決定戦関東エリアが終わり、直近の大きな大会は6/12の金沢CS、6/19の日本一決定戦だけになり、メタはドロマーと黒緑を軸としたまま動かず日本一決定戦が後の殿堂発表によってこの環境は終わるのではないかと思われた。

    しかし5月下旬に先月のドロマーと同じようにじわじわと数を伸ばし結果を残すデッキタイプが現れた。それは殿堂によって環境から消え去っていたと思われていたデッキタイプ、その名はMロマノフであった。

    6月

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    Mロマノフのリペア自体はバイスDDZ期が始まってから4/17 vault大会 5/4 vault大会 優勝、第4回関東CSベスト8などちょくちょく結果を残していたが、ここにきて大流行しドロマーと黒緑を軸とした環境の対抗馬として割って入って来る。

    そして迎えた6/12の金沢CS、日本一決定戦の1週間前とメタゲームの動向が注目されたが、見事優勝を収めたのはMロマノフであった。

    【結果】第1回金沢CS(6/12)

    もはや地雷の域を大きく超えたMロマノフは1週間後の日本一決定戦でその動向が注目された。

    【結果】2010年度全国大会 サイキック・マスター 日本一決定戦(6/19)

    しかし、レギュラーではMロマが優勝を収めたが、オープンではドロマーが1位と2位を独占することとなった。
    関東予選を抜けた友人にデッキを託したエボリューション・マスターチャンプkashinや東北予選を見事に勝ち抜いた日本一決定戦の参加者であるUMEBAはMロマが環境的に見て最強であるという確信をもって持ちこんだ(託した)のだろう。
    しかし、準優勝のBRAINがノーブルエンフォーサーを積んでいたように、Mロマは短期間で地雷からトップメタの一角にまで登り詰め強く意識されていた。
    勝負を決めたのはミス事故なのかもしれないが、UMEBAが言った一言も一種の真理だろう。

    何勝手に流行ってんだよ!全国終わってから流行れし!

    もしエリア予選が予定通りの日程で行われていれば結果は違ったものになっていたかもしれない。

    日本一決定戦の決勝は中部代表phoenix47と中四国代表BRAINとのドロマーミラーであった。
    勝負の主導権を最初に握ったのはBRAINであったが気づけばphoenixが巻き返し、そして最後アンラッキーダーツで6分の1の落とさなくては負けのハヤブサマルを落とし見事phoenix47が優勝を収めた。

    そしてその5日後、「超次元バイス・ホール」+「時空の支配者ディアボロス Z」のプレミアム殿堂コンビを含む大量殿堂が発表され、翌日にはvaultで新殿堂が適用されバイスDDZ環境は終わりを告げた。

    最後に

    当時トーナメントシーンでプレイできなかった筆者が、この環境の記事を書くのは誤解や勘違いがあるかもしれない。しかしそれでもこの長々としたこの記事を書くのは筆者がこういう記事を読みたいからである。
    DMはブログブームが再燃し数多くの記事が書かれているが、筆者が読みたいのは数年後に読まれた時に懐かしいと思える記事である。
    それはデッキ考察や環境考察でも味わえるかもしれない。しかし環境総括記事の方がわかりやすく余韻に浸りやすいだろう。
    そんなことを思いながら筆を執った。

    ここはこうであった、間違えているなど思うことがあったらコメントに書いてほしい。情報は多い方がいいし答えは必ずしも一つではない。コメントによって筆者自身なるほどと思えることや気づかされること多いのではないかと思う。

    この記事がインスピレーションを受けたのは今は亡き「忘れられた遺跡」のDM史であった。あの記事が無ければ書くこともなかっただろう。

    最後にバイスDDZ期のvaultをまとめたデータを置いておく。興味があれば開いて当時の大会ヒストリーを見に行くのもいいかもしれない

    2011 バイスDDZ期(3/20〜6/24)vault大会まとめ